一年たちました

熊本地震から一年たちました。
嘘だろうというくらい、あっという間だったと思います。
それはたぶん、11月に子供が生まれたということも関係していると思います。
自分なりにこの一年間を振り返ってみようかと思います。
何かのメッセージというよりも個人的な手記のようなものですが。
自分一人の生活に限っていえば、何か変わったかといえば、正直なところあまり
何も変わっていないわけです。
マンションもそのまま住めていますし、実家も無事でした。
(自身が弱かった地域というわけではありません。目の前にたっているビルは壊
れましたし、お店もたくさん無くなりました。)
困ったことと言えば、映画館がほぼ全て無くなったので、好きな映画が観れな
かったことくらいです(仕方無くゴジラとズートピアは福岡まで観に行きました)。
ただ、自分の関わりがある人という範囲でいえば、それはもちろんたくさんの被
害がありました。
妻の実家(一戸建て)は無くなりました。
妻の職場も無くなりました。
ぼくの職場の同僚も、三分の一ほどは引っ越したり家を建て替えたりしました。
自分達がお世話になった結婚式場の教会も壊れました。
「好きだったお店」レベルでいえば、たくさん無くなりましたしそこで働かれて
いた方々がどうなったのか、分からないままです。
そして、そうして無くなったものの多くは、もう単純に「無くなったまま」で、
何も回復していないという状態です。
空っぽになったビル、潰れたままの家、崩れ落ちたブロック塀、ひっくり返った
ままの看板。
それでも、僕からみてですが、みんな楽しく生きているように見えるんですよね。
あまりにも楽観的なものの見方で申し訳ありませんが。
でも、そんなものでしか無いのだろうと僕は思うんですよ。
変わってしまったものは、もう、同じ形には絶対に戻らない。
似た形には戻せますが、同じではないですから。
暗い気持ちであろうと、明るい気持ちであろうと、仕方無くでも前に粛々と進む
しかないようです。
一年間、能動的に動いたことなどあまりありません。
あくまでも、仕方無く、のんびりと、やれることからやってきただけです。
地震との向き合い方は、そういうものだと思っています。

peasemile studio

初めての子育てに奮闘する、ただの日常と些細なドラマを綴っていきます。

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