『スーサイドスクワッド』鑑賞

脚本、展開、演出、俳優陣、すべて合計して100点満点中8点くらいの映画だった。

ただし、あるポイントを除けば。

「サイコな犯罪者たち」が手を組んで、さらなる悪に対してとくにやる気もなく立ち向かうという、まさにワクドキしかしない大好物を観に行ったつもりだったが、出てくる料理出てくる料理「これじゃない」感しかなく、序盤の30分くらいは無味無臭の食材をモソモソと食べさせられるような苦しい展開。

そこからストーリーは一変して加速していく、でもなく、相変わらずのっぺりゆったりと進んでいき、「長ぇ、長ぇ。。」と苦しみながら鑑賞していた。

一番の原因は脚本の出来が最悪だったことだと思うが、それをコントロール出来てない以上は監督の責任と言えるのだろうけどね。

ただし前記のように、一点は除くのである。

それが、マーゴット・ロビー演じるハーレイクインの存在。

「ウルフオブウォールストリート」に出ていた極妻だとは気付かなかったが、それはもうどうでもいいというくらい。

ハーレイクインはハーレイクインでしかなく、あまりにも強い存在感でこれからの映画史の一つのフォーマットになったのではないかというくらい。

少なくとも男性ならば誰しもメロメロにしてしまうであろう性的魅力と普遍的なチャーミングさ。

あふれかえる奇想天外な「狂気」と時折のぞかせる「正気」。

どこを切り取っても一つのキャラクターとしての完成度は完璧で、彼女を見るためだけに映画料金を払ったのだとしたら何の文句もない。

相方であるジョーカーも、『ダークナイト』のイメージが強すぎたのでどうなのだろうと不安だったけども、ハーレイクインありきで考えるなら落としどころとしてああなるだろうなといった感じ(このへんは偶然の産物でもあるのだろうけど)。

実際に彼女をメインとした作品の公開も決定してるようなので、ハーレイクインという唯一無二な女性を作り出せた時点で、この映画はどうしようもなく「勝ち」なのだろうなと思う次第。

半ば反則気味に心奪われた作品だけれど、それもまた映画だということで。

peasemile studio

初めての子育てに奮闘する、ただの日常と些細なドラマを綴っていきます。

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