ハリーポッターを今更鑑賞3
まだ二作品しか観ていないが、とりあえず過去最高作。
前作までと変わって大人向けな雰囲気もあり、そこがファンにとっては不満らしいのだが、少なくとも一本の映画としては観やすくなっている。
本作を観てより分かったのだが、前作までは「魔法の国の紹介」や「独特のルール説明」が入る度に映画全体がスローダウンしている点がとにかくストレスだった。
今作も冒頭15分くらいは最低限のルール説明不足なまま物語が進み出すのでそこは相当につまらなかったのだが、それ以降はバカ展開は少ない(いや、結構あるんだけど、過去作に比べたら大分マシ)。
映画全体のテンポとビジュアル面を新監督が整理してみせた功績が、この映画シリーズにとっても良い方向に向かう転機になったと期待できる(終わってしまったシリーズに今更期待するのも相当にバカみたいだが)。
とは言え、それでもやはり見逃せない点が3つある。
1つは囚人看守の存在。とにかく怖いという設定だけの
囚人看守。囚人だろうが善人だろうが襲いかかるバカっぷりと、それを誰も管理できていないバカっぷり、そもそも囚人よりもタチが悪いため囚人看守は「こいつらが存在するメリットが全く分からない」という印象。それを納得させる設定も全くなく、出てくる度に呆れてしまっていた。
物語が終わる段階になっても何も説明はない。とにかく存在そのものが無駄。
2つめは前作同様、学校側の無能感。
今作もめでたく怪しい教師や悪者を学校に迎え入れているが、この学校の人事部はどうなっているんだ?
やたらと人望のある校長は相も変わらず「私はみんなを信じる」というだけの存在で、トラブルが発生したあとは何も解決しない。
ハリー達が今作の真犯人を見つけたあとは「私はお前たちを信じるが、他の教師達を信用させるのは無理なのだ」と言い切る。
それを信用させるのが校長の役目だろうがバカ。
全員早く辞めた方がいい。
3つめは、ストーリーそのものが弱い。
最初は「ハリーを殺そうとしている奴がいる!」という物騒な設定なのだが、それがミスリードと分かったあとは「犯人扱いされていた人を助ける」とか「動物を助ける」とかにシフトしていき、物語のクライマックスが近づくにつれて小規模な話にまとまっていく。
どこで盛り上がればいいのか分からない。
結局は「誰一人死んでいないし、善人達は追放され悪人は逃げる」という最悪な状況だけ残して映画は終わってしまった。
結局文句ばかりになってしまったが、少なくとも観ている間はあまりストレス少なく観れただけ進歩している。
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